ルーヴル美術館その4☆

パリお散歩旅日記その10(4)。
ルーヴル美術館、ドラクロワ編でございます♪

私の大好きなウジューヌ・ドラクロワの自画像です!

カッコイイ(≧∇≦)
名前といい顔といい、いかにも劇的な人生を辿った人のような雰囲気があります。
ところが実際のドラクロワは幼い頃から病弱で、堅実な暮らしぶりを愛したそうです。

ルーヴル2階のドゥノン翼には、フランス絵画の大作ばかりを集めた部屋があります。
絵の中に入れそうなほど大きな作品がズラリと並び、ものすごい迫力☆
中でも一際目を引くのは、やっぱりドラクロワです。

まずご紹介するのは『サルダナパールの死』。
サルダナパールとは古代アッシリアの王で、残虐非道な暴君として有名な人物です。
反逆者に囲まれ己の最後を悟った王が、自分の命を絶つ前に、後宮の女たちや愛馬を奴隷に殺させている場面。

ベッドで息絶えるのは寵姫ミュラ。
短剣で刺される女、奥で首を吊る女、みんな王が愛した女たちです。
何度も王を乗せて走った馬も殺されようとしています。

そんな惨劇を平然と眺める王は、まるで別世界にいるみたい。
でも彼は決して逃避してはいない、ということが、この絵を前にして分かりました。
王は全てを受け入れているんだ。

そして王の左脇には、彼が飲み干すべき毒入りの酒を持った小姓。
サルダナパールが超然と迎えようとしているのは、紛れもない「死」です。

生々しい絵ですが、ここには一滴の血も描かれていないことにお気付きでしょうか?
それでも脳裏には真っ赤な血が鮮明に刻まれ、宮殿に放たれた炎の熱い空気が肌に感じられます。

心の奥に潜む官能的な残虐性が呼び起こされるような、妖しい胸騒ぎ。
この危険な絵に、どうしようもなく惹かれてしまう私がいます。

そして有名な『民衆を導く自由の女神』。
窮屈そうに教科書に載っていた絵ですが、ルーヴルでは堂々と輝き、パリ市民のどよめきが聞こえてきそうです。

題材はブルボン王政に終止符を打たせた、民衆による「七月革命」。
ドラクロワは実際に革命の様子を見ています。

銃を手に取り闘うほど行動的な人ではありませんが、それでも自分なりにこの革命へ参加する手段を考えていたようです。
兄に送った手紙には「祖国のために敵を倒すことはできなくとも、少なくとも国家のために作品を仕上げることはできると思います」と、その情熱を綴っています。

三色旗を高々と掲げて市民を導く女神。
屍を乗り越え革命に突き進むこの女性は、ドラクロワの理想像なのかもしれません。
キャンバスから溢れ出るこの高揚感が、教科書のつまらない文章の横に収まりきるはずがないな。

画面の左でシルクハットを被り銃を手にする男は、ロマン主義闘争の革命家・ドラクロワ本人ではないかとも言われています。

ああ、やっぱりドラクロワが好き☆
大作絵画の部屋はじっくり堪能したかったので、たっぷり時間を割きました。
そしてやっぱりドラクロワを語り出すと止まらないな(笑)
ご紹介したい絵がたくさんありすぎて!!

というかこんな趣味に走った日記をここまで読んで下さっているそこのアナタ、本当にありがとうございます。

ルーヴル美術館はあと1回で終わる《予定》です。
(まだあるのか)

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